コルディリェーラの棚田群
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天国へ上る階段
日本にも棚田という文化があります。
棚田は傾斜地の稲作地をさしますが、耕作単位が狭い状況で水平に保たれた傾斜地の稲作地が規則的に並ぶ情景は非常に美しく、モザイクアートのようです。
日本にも千枚田と呼ばれる景勝地があります。
フィリピンにもこの棚田が古くから継承されていて、人と自然が織りなす美しい棚田は天国に上る階段と称されるほどの素晴らしい風景となっています。
この棚田は、コルディリェーラの棚田群と呼ばれ、地元の方々、フィリピンが誇る景勝地となっています。
標高1000から2000メートルの傾斜地に総延長2万キロメートルというとてつもない長さの棚田群が存在します。
この長さは地球を半周するほどと呼ばれ、圧倒的な存在感です。
避暑地バギオを通り天国の階段に向かう
標高1000メートルを超える山々が連なる山岳地帯、ここにあるのがコルディリェーラです。
スペイン語で山脈という意味があるコルディリェーラは、山深い地で古くから暮らしてきた、山岳少数民族のイフガオ族が作ったものです。
イフガオ族は、山と共に暮らす、自然と共に生きるという事を今も実践している民族で、独自の文化、宗教、儀礼、さらに傾斜地に稲作をするという伝統を持っています。
この文化は紀元前から続くもので、コルディリェーラ全域にわたるといっても決してオーバーではない表現ができる広大な棚田は、世界遺産登録されています。
高原の町と呼ばれるバギオ、フィリピン特有の暑さと湿度を誇るですが、このバギオは、平均気温が26度位と、フィリピンにしては非常に過ごしやすい気候を持っています。
コルディリェーラ棚田群の絶景を見に行く観光客は、このバギオでしばし癒しを貰い、また歩みを勧めます。
自然を壊していないからこそ美しいコルディリェーラの棚田群
バギオからバスで6時間から9時間もの時間をかけてバナウェという町に到着します。
これほどまでに苦労して、時間をかけても、見ておくべき人類と自然の競演なのです。
バナウェに到着する以前、バスの中からすでに観光客は棚田を見つけます。
ビューポイントはバナウェに来る途中にもあるのです。
しかし世界遺産登録されているコルディリェーラの棚田はこのビューポイントから見た景色ではなく、そこからさらにバンガアン村、若しくはバタッド村を訪れ見ることができる風景です。
もしも時間、また旅の疲れに余裕があるようなら、もう少し足を延ばして、フンドアン町、マヨヤオ町まで行ってみましょう。
この世のものと思えない、まさしく天国につながっている階段!という絶景が感動的に広がっています。
フィリピンに行く機会があれば、ぜひ、この人間と自然が作り出した共存の美を感じていただきたいです。